ハロルドとモード/少年は虹を渡る
自殺願望の強い少年と79歳の老女が恋に落ちるハル・アシュビー監督によるカルト・ブラック・コメディ。裕福だが無感情のハロルド(バッド・コート)は母親(ヴィヴィアン・ピックルズ)の気を引くために手の込んだ自殺劇を展開するが、それには気にも留めず、息子の将来を輝かしいものにすべくための計画ばかり立てていた。死に取り付かれた ハロルドはスポーツカーを霊柩車のように改造した車で、デートの相手を怖がらせ、葬式に参列する。そこでモード(ルース・ゴードン)に出会う。根っからの変わり者で、モードは自分が好きなように生きている。熱心な収集家であり、またいくつものある仕事の中にはヌード・モデルもしていた。ハロルドの親類からの嫌悪や精神科医の混乱とは裏腹に、ハロルドはモードに恋をする。キャット・スティーブンスの音楽が作品に魅力を添え、モードはハロルドに自分の時間を思いっきり楽しむという、貴重なレッスンをする。
出演 ルース・ゴードン、バッド・コート、ヴィヴィアン・ピックルズ
監督 ハル・アシュビー